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ときどきトランス日記No.23 / 2008年春先の身辺雑記。

身辺雑記の1。
丁度いい具合に散りはじめていたものだから、そんな風に見えたのかも知れない。
丘の斜面のあちこちに桜がもこもこと盛り上がっていてね、ゲーム機で遊ばない子供らがその隙間を飛んでゆく。
髪も服もスニーカーも、たっぷり春の埃すいこんで帰ってきた。

今年も花見が出来たことに感謝。

身辺雑記の2。
ところで、座骨神経を痛めてしまったのね。まぁ、ギックリ腰みたいなもの。
あるまじき姿勢で持ち上げようとしたものが予想外の重量だった。
しかし時はすでに遅く、もう立ち上がることが出来ない。物凄い痛い。
朝そんな状態に陥り、しかも家族はもう5日ほどしないとバリ島から帰ってこないというツラいタイミング。
迂闊に横になったりすると起きあがれない。けど病気じゃないのでお腹が減ったり珈琲が飲みたかったりもする、、なんとかしなくちゃ。
ところでうちのDKは割と広い。なので息子の勉強机と椅子も設置されている。
その椅子はキャスター付きの回転椅子。これで移動すればいいのか、台所だけだけれど。
死ぬ思いで椅子に上陸。
足で漕げないのであちこち掴まりながら進む。
ガス台が目の前。目の前でお湯が沸くのを待っている。おぉ、冷蔵庫の中身が見やすい、けど最下段の野菜室はキビしいぞ。
自分の身長はいま120センチくらい。

しかし僅かながらの自由を得ると、ひとの欲望ははかり知れず。かなりの努力をして隣の部屋のPCを立ち上げて音楽も手に入れた。
これはイケそうだなと思っていたら、春先のくしゃみの発作が襲う。この痛みはハンパじゃない、くしゃみ一発で座骨周辺に激痛が走る、刺さる、いや食い込む。それが4回も5回も連続する。
あぁ、くしゃみが怖い、トイレだって地獄だ。下衣の上げ下ろしにまた激痛。

くしゃみの恐怖に怯えながら、120センチの自分はご飯も作った、食器も洗ってみた。なにもかもが近すぎてやり難かった。
立ち上がればすぐに行えることに時間がかかる。
車椅子の生活をふと思うが、これが少しだけわかったとはでも言えない。
鍼灸院の帰りにつくづくと思ったこと、、立って歩くことが出来る。これは本当に有り難いことだ。
鍼と電気がコツコツ来るマッサージとホンモノのお灸。

身辺雑記の3。
DVDを借りてきた。「さくらん」をやっと観た。
観よう観ようと思っていて、でも子供向けではないと思ったのでなかなか観れずにいた。
で、後悔した、、映画館で観とけばよかった。
暗闇のなかで、独りぼっちで、あの色彩と構図に溺れていたかった。アルコールを持ち込んで、あの色のなかで段々に酔っていきたかった。
最後はもうぼうっとして、暗闇から明るい陽の中へ放り出されたかった。
「赤」にヤられる。中国映画でも「赤」にヤられることがあるけれど、それとはまた感じが違う。
赤の支配下にある他の色たちの発色の仕方、、これが黒が支配、とか白が支配とかだとまた違って来る訳で、そういうの彩りって言うのかな。
ときどきマチスとかクレーみたいな感覚がちらと覗いて楽しかったりもする。
楽しみにしていた椎名林檎の音楽は「平成風俗」よりもバックトラックがヘヴィーに作ってあって、これまたぼうっとしてしまった。
うん、唯一構図からはみ出していた土屋アンナは魅力的だったよ。これがスタイリッシュにハマっていたらツマらない絵になっていたろうね、でもちゃんと壊していた。偉い。
この女優は典型を演じながら、なにかそれを軽く越えちゃってるようなところがある。天性か、その壊し。

でもね、映画の耽溺と云うのはやはり、映画館のあの暗闇のなかでしか味わえないものなのかも知れない。

身辺雑記の4。
THAI KICK(タイ.キック)です。味の冒険。
ファイアパターンにキックボクサー。
ネーミングのセンスもラベルのデザインもかなりすき。あと蓋がゴムっぽい質感のプラスチックで黒ずんだ赤色なのが物凄く東南アジアっぽい。
Tkick1_3
毎日何かに振りかけて楽しんでいるのですぐなくなっちゃう。でもカルディという輸入食材のチェーン店にあることがわかったのでひと安心。値段だって安い、198円。
タバスコのタイ版ってとこで、だからアノ辛さなんだよ、タイ辛い。
夕べの冒険は納豆に。いけた。
あぁ、これ柄のTーシャツがあったら欲しい、カオサンで売ってそう。

アンカサのこてっちゃんがお店に出してるアラックをお土産に持たせてくれた。
ぼくのバリ暮らしで特別に愛していたもののひとつ。本物の椰子酒。
牛肉を炙ってさ、タイキックをひと振りしてアラックと一緒にいただきましょう。あぁ、豚ネギマの塩でもいいな、、叶うならばトゥトゥという香辛料たっぷりのバリのスモークドチキンかダックが、、
食後はこれまたあちこちからいただいたバリ珈琲。これも欠かせなかったもの。皆様、ありがとう。

WarungSoviaで呑んだ帰りは町経由ではなく裏山経由が、大男が出たり人魂が出たりするのでスリリングですきだったけれど、息子が怖がるので大抵町経由だった。
お化けがいっぱいの夜の空気のなかでいつかまた酔いたいと、なんだかすっかりお化けの減ってしまった日本の空気の中で酔いながら、思ってる。

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